旧下関英国領事館が一般公開のためリニューアルオープン
ジュリア・ロングボトム臨時代理大使が下関市を訪れ、大学で女性の社会参画について講演したほか、旧領事館の記念式典に参列しました。
5年半におよぶ修復工事を終え、7月18日、旧下関英国領事館が一般公開のため再び扉を開きました。中尾友昭市長はじめ関係者や市民など約200名が参列した記念式典で、ロングボトム臨時代理大使は「唐戸地区の風景に欠かせない歴史的建造物の一つである旧領事館が、日英の友好関係を次世代へ繋ぐ象徴として、市民や観光客の方々を歓迎し、地域の活性化に貢献していくことを願います」と述べました。長きに亙る日英関係を祝し、今年4月に東京の駐日英国大使館で開催した特別展「写真でたどる駐日英国大使館の今・昔」が8月末まで旧領事館のギャラリーで開催されます。
ロングボトム臨時代理大使は、前日の17日午後、下関市立大学を訪れ、「女性の社会参画 - 日英比較」をテーマに講演しました。冒頭で「今日、日本で働く女性の一人として、安倍首相が成長戦略として掲げるウーマノミクスによって、急速に、そしてようやく変化が起こる可能性が見出されたことは、非常に喜ばしいことです」と述べ、英国外務省での自身の経験を織り交ぜながら英国の雇用制度を説明しました。海外赴任中のジョブシェア制度の利用や夫の在宅勤務など、夫婦で協力しながら柔軟な勤務形態を活用し、3人の子供たちを育て且つそれぞれのキャリアを継続してきたことを紹介。会場を埋め尽くした約150名の学生や市民へ、「働く女性を増加させることは、男女間の競争ではなく、男女双方が関心を持つべき点です。そして優秀な人材を余さず活用し、すべての働く人たちにとってより良い状況になるように変えていくことなのです」と強調しました。