英国の原子力専門家が被曝基準の見直しを歓迎
英外務省首席科学顧問とインペリアル・カレッジ・ロンドンの教授が、日本の東京電力福島第1原発事故に伴う被曝線量基準見直しに関する報道を歓迎しました。
英外務省首席科学顧問ロビン・グライムス教授と、インペリアル・カレッジ・ロンドンのジェリー・トーマス教授は、共同声明を発表し、原子力規制委員会による、避難住民の早期帰還の実現に向けた、東京電力福島第1原発事故に伴う追加の被曝線量の見直しを提案する報告書(案)を歓迎しました。
グライムス主席科学顧問とトーマス教授は、共同声明で以下のように述べています。
「我々は、原子力規制委員会による、避難住民の早期帰還に向けた、東京電力福島第1原発事故に伴う追加の被曝線量の見直しを提案する報告書(案)を歓迎します。チェルノブイリや福島第1原発事故後の、健康への影響に関する研究では、避難の結果として、落ち込み、孤独感、絶望感などの問題が確認されています。つまり放射線を「恐れること」自体が重大な問題で、放射線量が低い場所では、より大きな懸念材料になりうるのです。
10月に福島を訪れた専門家チームは、年間1~20ミリシーベルトの被曝線量の許容範囲は、国際基準に沿っており、国際放射線防護委員会(ICRP)や国際原子力機関(IAEA)、原子放射線の影響に関する国連科学委員会(UNSCEAR)、世界保健機関(WHO)などの国際機関の指針に沿っていると述べました。」